2022年9月18日 第14回ツルハグループ学術発表大会
2022年9月18日 第14回ツルハグループ学術発表大会 ※ログイン認証あり※
前回大会では、オンライン開催という新たな形式に挑戦でき、 通常では札幌まで来ることが難しい社内の薬剤師にも参加する機会を提供できたこと は大きな成果でした。感染拡大防止の観点から熟慮した結果、第14回もオンラインでの開催を行いました。当日はYouTubeでのリアルタイム配信を行い、全国の150を超える会場で社内の薬剤師が視聴しました。



大会では、予選会として開催された、調査研究セミナーにおける51演題の発表の中から選ばれた発表とグループ調剤薬事部からの推薦による発表も含めて17演題の発表が行われました。2020年5月に資本提携を行った(株)ドラッグイレブンからも発表者が選ばれたことで、全8事業会社が初めて集結する記念すべき大会となりました。


今大会では、粉砕時の配合変化について検討した化学系薬学分野の発表をはじめとして、トレンドとなっているトレーシングレポートやRMP※1についての発表、がんや糖尿病など特定の疾患の患者様への取り組みなど、非常にバリエーションに富んだ発表が行われました。その中の発表の1つに『スギ花粉症の減感作療法薬(シダキュア®)※2の服用状況と薬剤師の関わり方』という発表がありました。
スギ花粉症の減感作療法薬とは、スギ花粉を原料としたエキスを含む薬剤を少量から投与し、徐々に体に慣らしていくことで、スギ花粉症の諸症状を改善する薬です。その特性上、長期間に渡って薬を毎日飲み続けなければなりません。今回の研究では、服用を中止しやすい期間と年数が明らかになりました。これにより、薬剤師は投薬開始時期・継続年数を意識し、脱落率の高い時期の対応により重きを置いて対応することができる可能性が示唆されました。

全ての演題終了後、7名の外部審査員による厳正なる審査による表彰のほか、昨年に引き続き、オンライン開催の利点を生かし、Webで聴講しているツルハグループの新人薬剤師からの投票で決定される「新人薬剤師オーディエンス賞」が設けられ、オーディエンス賞1名も選出されました。更に、新たな取組として、ツルハホールディングスの経営理念「お客様の生活に豊かさと余裕を提供する」に基づき、理念の在り方に最も近い演題を「ツルハHD社長特別賞」として表彰しました。


審査委員として参加してくださった大学の先生方からは、
『薬局薬剤師も薬物治療への貢献のエビデンス発信を行っていってほしい。今回の発表の中にも学会誌に投稿できるものがあることを確認した。ぜひ投稿まで繋げて欲しい』
『対人業務を意識した発表が多くなっており、時代の流れに沿ったものが多いと感じた。これはツルハグループの取り組み姿勢と感じられる』
といった講評をいただきました。
審査委員の先生方から頂いた質疑やご意見等を踏まえた上で、まずは外部の学会での発表を行っていきます。


ツルハグループでは、今後も引き続き薬剤師の質向上を図り、患者様や地域の方々のかかりつけ薬局としてご利用いただける薬局づくりに尽力していきます。
最優秀発表賞:1名
「シダキュア®の服用状況と薬剤師の関わり方」
ツルハHD社長特別賞:1名
「医療連携の構築~トレーシングレポートより得られたもの~」
優秀発表賞:3名
「抗HIV薬服用患者におけるプロテイン・サプリメント等の摂取状況に関する意識調査」
「糖尿病患者における服薬指導の重要性」
「各種レジメンで治療を行うがん患者に対する服薬後フォローとツール活用による介入について」
特別発表賞:1名
「調剤店舗における文書管理手法の実態調査と文書量評価指標の検討」
「薬剤特性を用いた粉砕時の配合変化予見システムの考案」